Xでこんなポストを読みました💦
意見は色々ですね・・・これは私たち、現場の人間もよく考えなければいけません。
不妊治療をされている方たちの、メンタルの問題は昔から言われてきたことで、「医療者も十分に配慮すべき」との認識がなされていると思います。
ただ、2人目不妊のかたのやりくりの大変さも理解しないといけません。
今回は、子連れでの不妊治療に関しての現状と解決策について考察してみたいと思います。
目次
1:なぜ不妊治療中の方への配慮が必要なのか
2:不妊治療病院側の現状、配慮
3:私が考える解決策
1:なぜ不妊治療中の方への配慮が必要なのか
不妊治療は人生のほんの少しの時間かもしれませんが、限りある時間を赤ちゃんを授かるために費やします。皆さん、本当に真剣に取り組んでいらっしゃいますよね。
不妊治療が心理的に影響を及ぼす最大の原因ともいわれることが、
繰り返される不成功、喪失体験
想像してみてください。
何度も挑んで失敗し、気持ちの整理をつける間もなく生理が来て、病院へ行く。
こんな過酷な状況を、特に女性は心身ともに受け、耐えなければなりません。
妊娠できない状況で、自分を責め続け、治療を続ける最中。
しかもその辛い経験をしている、行きたくもない病院で、欲しくて欲しくてたまらない「赤ちゃん」がいるというのは、どんな気持ちか・・・。
これは以前、患者さんが話してくださったのですが、「どうして自分のところには赤ちゃんが来ないんだ!と、あんなに好きだったはずの子供をみると思ってしまう」という方もいらっしゃいました。
そして、仮に妊娠できたとしても、赤ちゃんを授かったにもかかわらず、過酷な状況を経てきたために、妊娠中も精神的に不安定になるかたもいらっしゃいます。
人によって見かた、感じ方はそれぞれですが、不妊治療がその後の人生に与える影響は、場合によっては大きなものになります。
「不妊様」と揶揄する人もいますが、配慮は絶対に必要と私は考えます。
2:不妊治療病院側の現状、配慮
最近はクリニック内にキッズルームを完備した施設も増えてきたと思います。
しかし総合病院や大学病院、産科・小児科併設の婦人科での不妊治療は、どうしても設計上の理由で、不妊治療患者さんに配慮したご案内は難しいというのが現状です。
クリニックでは、キッズルームなどなければ、基本的には子連れ通院はNGだと思ってください。少なくとも、私が勤務したクリニックでは、
「子連れ通院NGは、暗黙の了解」でした。
まれにお子さんを連れて診察に来られる方がいらっしゃいましたが、中待合ではなく外待合で待っていただくなど、ご理解を頂いていたと思います。
もしも、致し方ない理由でお子様を連れていくというのであれば、クリニックにお電話いただいて、確認していただくのが一番いいと思いますね。
また、スタッフも嬉しい出産後の訪問ですが、これもぜひ病院に問い合わせてから、お子様と一緒に来院してください。昼休みや外来終了後に、お時間をとることもできます!
3:私が考える解決策
2021年、日本で7万人の体外受精児が誕生したそうです。ななまんにん!!
さらに晩婚化で患者さんの年齢も上がっており、仮に二人目不妊で通院となっても、ご両親も頼れない、という方も多いと思います。
またクリニック数もいまだに増えていますが、特に都市部のクリニックはビル診療のクリニックばかり。スペースの問題で、キッズルームの完備などは難しいのが現状ではないかと思います。
そこで、私の提案としては・・・
クリニック近隣の一時保育施設に、業務委託してみては?
スペースの問題でキッズルームなど完備できないのであれば、患者さんが診察の間、お子様をあずけられる一時保育を利用して、患者さんがクリニックを利用しやすくしてみるのもいいのではないでしょうか。
特に都市部は、駅周辺に保育施設が充実していたりするので、可能であれば一つの選択肢ではないでしょうか。
みなさんはどう思いますか?何かいい解決策があれば、コメント欄から教えていただけると幸いです!
というわけで、本日はどうする?子連れでの不妊治療について書いてみました。
また、こういう意見をみんなで考えて、クリニック側も「他院との差別化」という意味でも、患者さんが快適に治療できる施設づくりをしていってほしいなと思います。
Comments